発売前から続いていた日本への歩み 日本でのファンとの交流は、2月7日の赤坂BLITZでのショーケースや5月の来日イベントへと続いてきた。そこから、日本語シングルで継続的に活動する段階へ進んだ。7月28日には「ミスター」の着うた配信が始まり、CD発売前から曲に触れる入口も用意されていた。
渋谷の店頭にも発売を迎える仕掛けがあった。タワーレコード渋谷店は8月10~16日に1階・5階で展開を行い、直筆サイン入りポラロイド11枚や等身大パネルを展示すると告知している。街頭ライブだけでなく、レコード店でもKARAの姿に出会える一週間だった。
8月11日、渋谷109前の約3分間 日本デビュー当日、SHIBUYA109前の特設ステージでサプライズイベントを開催。当日のORICON現地報道によると約3,000人が集まり、車道にまで人があふれた。ライブとトークで30分を予定していたが、「ミスター」1曲を歌って約3分で終了した。複数曲の通常公演として数えず、日本デビュー記念の街頭イベントとして記録する。
ここで見えるのは、以前から応援する人々に加えて街を行き交う人にも届いた反響だ。ギュリは当日の取材で初めて会う観客がいた喜びを伝えている。後のBillboard JAPANの取材でも、予想以上の声援が日本活動への力になったと振り返った。短縮の事実と、メンバーが受け取った手応えを併せて残したい。
日本語で歌い、番組で話すという挑戦 日本盤は「ミスター」「アンブレラ」と「ミスター」のカラオケを収録。「ミスター」は韓国2ndアルバム『Revolution』、「Umbrella」は『Lupin』の収録曲を基にしている。初回盤AにはMV・ダンスショット・オフショットのDVD、初回盤Bにはフォトブックが付属した。
当時のインタビューでは、ジヨンが日本語の「つ」の発音の難しさを説明。スンヨンは、番組の合間にも日本語を学び、話す準備をしていたと語っている。日本デビューは曲の言語を変えるだけでなく、朝の生番組やトーク番組で自分たちの言葉を届ける挑戦でもあった。
発売週のテレビ出演と8月14日の握手会 番組記録では8月11日「スッキリ!!」、8月13日深夜(暦日14日)「ハッピーMusic」、15日「MUSIC JAPAN」へと露出が続く。「MUSIC JAPAN」はNHK初出演で、「ミスター」を披露した回として当時の記事に残る。さらに18日深夜の「魁!音楽番付Eight」、30日の「しゃべくり007」へと、音楽番組とトーク番組の両方に記録が広がっている。
8月14日の新木場STUDIO COASTは、渋谷とは別のCD購入者向けイベント。2回のミニライブ・握手会が行われ、事後報道では計4,800人の参加が伝えられた。ORICONの当日記事には劇団ひとりが応援に訪れたことも残る。発売前の大規模開催予定と、実際の開催後に報じられた人数は分けて読む。
発売週の反響を数字でたどる 8月17日発表のオリコン週間ランキング(8月23日付)では、初週約2.9万枚で5位に初登場。MANTANWEBは、海外女性グループのデビュー作によるトップ10入りはノーランズ以来29年8カ月ぶり、アジアの女性グループでは初と報じた。「海外女性グループのデビュー作」という条件を含む記録であり、女性アーティスト全体の記録とは区別する。
なぜ、日本活動の分岐点なのか その後は10月15日の「ミュージックステーション」初出演、11月の「ジャンピン」と『ガールズトーク』、2010年のオリコン新人セールス部門1位へとつながった。この年表では、渋谷の熱気、発売週のチャート、継続する番組出演を並べて見ることで、「ミスター」が単発の話題を超え、日本で活動を積み重ねる入口になったと捉える。
街頭で目に見えた反響、音楽とトークの番組を通じた接点、日本語盤の売上は、それぞれ異なる種類の記録である。これらが発売前後の短い期間に重なったことに、この時期の大きさがある。KARA自身の言葉も添えることで、外から見えたブームと、慣れない言語で活動を広げる5人の経験を一緒にたどれる。
発売前後の記録を続けて読む ORICON NEWS・8月11日SHIBUYA109の現場写真(全2枚)